マーケットは中東や朝鮮半島など、地政学リスク満載ですが、今週末の4月23日(日)には、フランス大統領選挙の第1回投票があります。
ここで過半数の得票獲得者がなければ、5月7日(日)に上位2名による第2回投票になります。現時点で5人の候補者は僅差と言われているので、おそらく決戦投票までいきそうです。
昨年6月イギリス国民投票でEU離脱が決まったブレクジット(Brexit)で、ポンド相場が大荒れになった記憶もまだ新しいです。誰もが(EU離脱に投票した人でさえ)結局のところEU離脱が否決されると思っていたからです。ところが、「何事も起こり得る」。
昨年の6月24日のポンド円は、
- 始値:157.76
- 高値:160.09
- 安値:133.22
- 終値:139.44
1日で何と2687pipsも動きました!昨年のポンド円の日足チャートを見ると、めちゃめちゃ長い陰線が1本ありますね。それです。
今回も「フレクジット(Frexit)=フランスのEU離脱」という、まさかの結果が起こり得ないとも限りません。
フランスはユーロ圏No.2の経済大国なので、フレクジットになった場合は、昨年のブレクジットよりも大きく混乱するのではとも言われています。
とりあえず、今週末のユーロポジション持ち越しはやめたほうがいいですね。
ユーロ円の日足チャートを縮小したものです。
2016年6月24日(ブレクジットの国民投票の日です)安値(109.48)~2016年12月15日高値(124.09)まで上げた後、38.2%(黄色い丸)戻しまで下げ、そこから上昇に転じています。
再上昇は12月15日高値(124.09)を超えなかった訳ですが、上のチャートでは
38.2%戻しできっちり反応した
ということが分かればいいです。
同じく日足チャートです。
2月24日安値(118.23)から3月13日高値(122.88)まで上げ(ここで宵の明星が出ました)、そこから一転先週末まで1ヶ月に渡って、700pips以上下げ続けています。
そして、すぐ下に
昨年6/24安値(109.48)~12/15高値(124.09)の61.8%戻し
があります(青い丸)。
こちらの記事にも書いてありますが、フィボナッチには
38.2で反応した時は、次に61.8でも反応しやすい
ということがあります。これは私の20年以上に渡る経験則でもあるのですが、38.2で反応すると、次は61.8が当然意識されます。こちらの記事では、23.6&38.2というのも紹介しています。
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フィボナッチで週明けドル円のプライスアクションをチェックする
ドル円は、直近の安値で目先の底を打ち、110円ラインは守られたのか、それともブレイクしてもう一段下があるのか、今後を占う重要なポイントにあります。 今週は 日本では新年度相場入り、欧米は ...
今回に当てはめると、
38.2(黄色い丸)で大きく反応しているので、61.8(青い丸)でも大きく反応するのでは?
という予測がたてられます。
RSIを見ると、まだダイバージェンスにはなっていないのは気になりますが、38.2の時もノーダイバーでした。数値は1ケタにまで下がっています。かなりの「oversold(売られ過ぎ)状態」です。
フランス大統領選挙の第1回投票まで1週間を切り、相当売りポジションが溜まっているはずで、それらのポジションはイベント前に手仕舞いになるものも多いはず。
ならば、ここから大きく新規ポジションを立てて売り込むよりは、買い戻しが先行しやすいかもしれません。
週明けのトレード
週明けに、もし「昨年6/24安値(109.48)~12/15高値(124.09)の61.8%戻しである115.06」をつける場面があるならば、
115円近辺は短期的に買い
というトレードができるかもしれません。あくまで「フランス大統領選挙までには手仕舞い」が鉄則ですが。
ターゲット
今回のターゲッティングは、フィボナッチ、移動平均線、時間軸などで考えています。
フィボナッチにはフィボナッチを。エントリーにフィボナッチを使っているので、ターゲットも同様に上からフィボナッチを引っ張るといいですね。
移動平均線と時間軸は、ごく基本的なものです。
この3つのターゲットについては、会員サイトの方でアップしています。そのあたりまで引っ張ってみるのも面白いと思います。